産経新聞 8月15日(金)20時6分配信
ジャーナリストの櫻井よしこ氏が15日に自民党の議員連盟 「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」 の会合で講演した内容の要旨は次の通り。
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朝日新聞の姿勢として極めておかしなことがある。 何故に、日本国の過去と現在と未来に対してこんなひどい中傷や言われなきことを報道した責任について、社長自ら、もしくは編集局長自ら表に出てきて釈明し謝罪しないのか。
5日の1面には、朝日があたかも被害者であるかのようなことを書いている。 「言われなき中傷」 を浴びたのは日本国だ。 先人たちだ。 私たちだ。 未来の子供たちだ。 朝日ではない。
最初に吉田清治証言が出たのは32年前。 朝日はこの32年間にどんな記事を書いてきたかを明らかにするのが先決であろう。 それによって世論を動かしたのだから。 テレビを動かしたのだから。 韓国を動かし、世界を動かし、日本をおとしめたのだから。
だが、自分たちがどんな報道をしたのか、ここには一行も書いていない。 こんなメディアはメディアではない。 プロパガンダ新聞というものだ。 私は、朝日はまず1つ2つやるべきことをやった上で、廃刊にすべきだと考えている。
まず、世界に発信することだ。 英文、ハングル、中国語、フランス語、スペイン語。 世界中の人々が日本に対して非常に悪い印象を抱いた。 そのもとをつくった責任者として、世界にさまざまな言語で自分たちの間違いを発信すべきだ。
その上で、当時の社長、編集局長、記事を書いた記者は全員名乗り出るべきだ。 日本国の土台を揺るがすような大きな問題だから、社長も含めて編集局全体で議論をしたはずだ。 そこに名を連ねた人々は自分たちが展開してきた言説、報道を明らかにすべきだ。
自民党にも大きな要求を突きつけたい。 河野洋平官房長官談話には 「強制連行」 の文字はないが、強制連行を認めた談話であるという印象が世界中に広がっている。 河野氏自身が発表後の記者会見で 「強制連行と考えてよいか」 との質問に、「おおむねその通り」 という趣旨の答えをしたのが原因だ。
1992 (平成4) 年4月、吉田証言はでたらめだということが産経新聞で大きく報道された。 翌年8月に河野氏は談話を出し、記者会見に応じている。 国民の多くはなぜこんなことになったのか、河野氏自身に釈明をしてほしいという強い思いを抱いている。
自民党は (河野氏を) 党本部に呼び、(元) 総裁としてどう考えているのか聞き、100%情報公開してほしい。 それが当時政権与党だった自民党の責任ではないか。
一日も早く教科書を書き換え、韓国の人々にも強制連行はなかったと伝えてほしい。 申し訳ないという気持ちを、朝日も自民党も表明してほしい。 正常にあり得た日韓関係をこのような形にした原因は、こちら側がつくったのかもしれない。 その大きな原因の1つは朝日の虚偽報道だ。
自民党は問題の深刻さをよく認識し、朝日には日本のメディアを代表すると自負してきたプライドと信頼にかけて、今申し上げたことを徹底してやっていただきたい。