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中国機の異常接近 根拠ない反論に耳を疑う

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[中国機の異常接近 根拠ない反論に耳を疑う

2014.6.13 03:10 [主張]

 中国軍機による危険な挑発が繰り返された。東シナ海の公海上空で活動中の自衛隊機に対し、再び異常接近した。

 5月24日に同様の行動をとってから1カ月もたっていない。菅義偉官房長官が「極めて遺憾で許し難い」と非難したのは当然である。

 日本は地域の平和と安全を脅かす中国の行動を踏まえ、今こそ集団的自衛権の行使容認に踏み切る決断をすべきだ。

 異常接近が力による威嚇行為であることは明らかだ。中国国防省は「いわれのない非難で、白を黒と言い含めるもの」と反論したが、虚言を弄するばかりでは国際社会から信頼されない。

 斎木昭隆外務事務次官が、抗議するために外務省に呼んだ中国の程永華駐日大使も、抗議を受け入れず、日本側に非があったと反論した。

 「先に自衛隊機が中国機に30メートルまで接近した。中国機は150メートルの距離を保って監視した。むしろ中国が抗議する」と述べたという。事実に反する空軍の主張の受け売りではないか。

 はっきりしているのは、前回も今回も、正当な情報収集活動中の海自、空自機に対し、より速度のある中国戦闘機が接近を仕掛けてきたということである。

 昨年11月に中国が一方的に設定した防空識別圏(ADIZ)の既成事実化を図る狙いもあるのだろう。だが、接触、墜落に至る可能性のある危険行為である。

 習近平政権は、事態の深刻さを自覚すべきだ。

 まず、自国の空軍機が自衛隊機に危険な挑発を働いたことを潔く認め、早急に再発防止策をとる必要がある。

 すでに日本側は偶発的衝突を防ぐ防衛当局者間の連絡メカニズムを構築するよう呼びかけている。直ちに応じるべきだ。

 地域安全保障の秩序に挑戦する中国の覇権的な動きは、東シナ海にとどまらない。南シナ海では「九段線」と呼ばれる一方的な境界を根拠に、周辺国の領有権を力で排除する動きを強めている。

 小野寺五典防衛相は、情報収集活動の継続を表明した。中国が嫌がらせを繰り返しても、正当な情報収集活動を中止、縮小してはならない。同時に、米国や東南アジア諸国などとの連携を通じ、中国による危険な行為に対処することが重要だ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140613/plc14061303100003-n1.htm

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