生活改善は家庭からです。
生活改善をするには勇気が要る。 悪い習慣だと思いながらズルズル引き摺られて旧態依然たる者もあるし、習慣を自己支配して自由に、もっと新しく便利で時間と労力との節約ができるように常に改善している者もある。
『時は金なり』 と云う古い諺があるけれども、実は時間は金で購うことはできないのである。 時間を節約して能率を上げる生活方法に踏み切ることが大切である。
今からでも遅くない。 神は時間を超越していたまうから、今からでも神の方へ振向けば、いつでも神の祝福を受けることができるのである。 私たちは心が神に振向いた瞬間から自己改善がはじまるのである。
何故なら神は無限の善であり、自己の内に既に神が居給い、私たちが神の方に心を振向けたとき、内在の神が普遍の神の心と波長が合い、神の無限の善が現象面に開顕し始めるのである。 祈りを深めることによって普遍の神に波長を合わすがよい。
生活を快適にするには 『そのままの心』 になることが必要である。 つまりキリストの教えたところの 『十里の公役を強いられなば二十里を行け。 悪に抗する勿れ』 の教えを実践することである。
と言って現状の不満足に屈従せよと云う意味ではないのである。 何事でも一応それを素直に受けて、受けてから、それを何処へ投げるかは、神の智慧によって決定するのである。
谷口雅春師 『白鳩』誌 昭和35年9月号