仲の良い夫婦は
夫婦茶碗で
御飯をいただくとばかり
若い頃のわたしが思っていたのは
間違いでした
夫婦茶碗で
御飯をいただくとばかり
若い頃のわたしが思っていたのは
間違いでした
仲の良い夫婦は
おやつのひとときを
夫婦湯呑で楽しむと思ったのも
わたしの勘違いだったようです
おやつのひとときを
夫婦湯呑で楽しむと思ったのも
わたしの勘違いだったようです
母は昔から
夫婦茶碗を貰っても
夫婦湯呑を貰っても
お揃いのものを一度も使わない
『夫婦揃った物のうち
片方が欠けたらいやだもの』
夫婦茶碗を貰っても
夫婦湯呑を貰っても
お揃いのものを一度も使わない
『夫婦揃った物のうち
片方が欠けたらいやだもの』
わたしは母に
『同じ絵柄のお揃いで
御飯をいただいたら楽しいのに ・・・・・ 』
と言いかけて
母の、父への深い思いに
言葉をのみこみ
母の横顔を見つめた
『同じ絵柄のお揃いで
御飯をいただいたら楽しいのに ・・・・・ 』
と言いかけて
母の、父への深い思いに
言葉をのみこみ
母の横顔を見つめた
作詩 谷 口 恵 美 子