産経WEST 7月23日 20:14
米カリフォルニア州サンフランシスコ市議会の委員会で、慰安婦の碑または像の設置を支持する決議案が審議される問題で、姉妹都市の橋下徹大阪市長は23日の定例記者会見で、「旧日本軍だけを取り上げるのだとすればアンフェア」 と述べ、決議案の内容を確認し、見解をただす文書を送る方針を明らかにした。
決議案は複数のサンフランシスコ市議が共同提案し、慰安婦を 「(先の大戦で) 日本軍に拉致され、性的奴隷の扱いを受けることを強制された20万人のアジアの女性や少女」 などと表現。 市議会は21日に反対派と賛成派の市民の見解を聞き、今後、委員会で審議することを決めた。
橋下氏は 「先の戦争で女性の人権が蹂躙されたのは事実。今も紛争地帯で苦しんでいる女性がおり、二度とやってはいけないと表明するのは当然」 との認識を示す一方、「先の大戦時に世界各国がどうしていたのか。 日本だけ特別に非難することはあってはならない」 と強調。 決議案が旧日本軍だけを取り上げているのが事実なら 「アンフェアだ。おかしい」 と問題視し、「(碑か像に) 刻み込む文言によっては姉妹都市や日米関係に影響する」 と懸念を表明した。
見解をただす文書は、決議案の趣旨を確認するもので、抗議ではないという。
サンフランシスコ市議会は平成25年6月、橋下氏の慰安婦をめぐる発言に対して非難決議を採択。 この際も 「20万人の性的奴隷」 との表現を用いており、橋下氏は当時、決議撤回を求める書簡を送っていた。