『一切の悪は、神の創造ではないから存在しない』
― 断々乎として強く心に遡えよ。
心の眼を悪しき状態より一転して、完全なる実相を転ぜよ。
如何なる悪も仮相(みせかけ)であって存在しない。
それは夢であり、妄想であり、醒めたならば消えてしまう心が、醒めない間だけ見ている夢だと信ぜよ。
『悪はないのだ。 罪もないのだ。 病気もないのだ。 無いものは唯ないのだ。 それは妄想の産物であり、ただ想像が描いている影に過ぎない』
自分の心に対って斯くの如く繰返し宣言せよ。
そうして、想像によって描いた恐怖心が消えてしまうとき、潰瘍や炎症や腫瘍は消滅しはじめるのです。
自壊作用を見て、病気の悪化だと考えてはなりません。
症状は現象である。 現象は変化するのです。
今の状態は次の状態ではないのです。
ビールが沸騰するのは隠れているガスが消散するためです。
症状の増悪と見えるのは病気の消散するためです。
谷口雅春師 『生活の智恵365章』 より