人の性格的雰囲気は伝染するものである。
吾々は自分が親友として交わる友達の性格を判断して選ばなければならないのである。 先ず、彼は明るい性格をもつかどうかということである。
常に人の欠点を見、自分の属する団体の欠陥を自分が改造する実力も、長上に進言する明るい勇気も有たない癖に、その欠点や欠陥ばかりを心に引っかからせて常にブツブツいっているような人間は、周囲の人心を暗くし、事務所又は工場の雰囲気に精神的スモッグを吐き散らして、仕事の能率と質とを低下せしめ、そのに働く人々の創造的才能を完全に麻痺せしめてしまうことになるのである。
事務局長や工場長は、そんな不平分子の言葉や行動が全体に及ぼす悪影響をよく知っているが故に、彼を重用しないし、寧ろ疎外しようとするのである。
そうすると、彼は自分が排斥せられていると感じるから益々不平が募って、益々暗い顔をして益々不平を撒き散らし、ついに自分自身がその仕事場にいられなくなり没落することになるのである。 そして、こんな人は、又別の職場へ行っても、やはり同じ前歴を繰返して運命の好転を見ることは出来ないのである。
諸君は決してこのような人と同じような人間になってはならない。
谷口雅春師 『理想世界』誌 46年11月号
光明法話の過去記事は左欄『今日の言葉』