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慰安婦問題で米国から異色の経歴の援軍登場

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週刊文春 11月6日(木)18時1分配信


 慰安婦問題で、日本にとって強力な援軍となりそうな人物が現れた。 マイケル・ヨン氏(49)である。 同氏は米陸軍特殊部隊(グリーンベレー)出身で、2004年からイラクで米軍部隊への 「埋め込み(エムベッデッド)」 従軍記者活動を開始。 フリーのジャーナリストとして、ブログを通じて発信する迫真の報道が全米で評価を得ている。

 写真報道も手がけるヨン氏は05年5月、米軍将校が自動車爆弾で重傷を負ったイラク人の少女を抱きかかえる写真を撮影。 これはイラク戦争の悲劇を衝撃的に描いた作品として大きな話題となった。

 08年には 「イラクの真実の時」 と題する本を刊行し、全米でベストセラーを記録。 同年8月には拠点をアフガニスタンに移し、ここでも最前線からの報道にあたる。 その成果はニューヨーク・タイムズ、USAトゥデイなどの大手紙やNBC、CNNなどのテレビでも頻繁に取り上げられた。

 ヨン氏は米軍の活動に対し、対テロ闘争と民主化という基本を支持、特に08年のイラクでの米軍増派計画の必要性を強調してきた。 また最近では、バンコクからタイの政変も報道していた。

 こうした異色の経歴を持つヨン氏が、日本の慰安婦問題に本格的に取り組み始めたのだ。 米国やタイなどでの取材をすでに終え、10月に来日。多数の関係者に会い、資料にもあたっている。 当初は 「軍隊と性」 という観点から慰安婦問題に関心を持ったそうだが、理解を深め、「日本軍が組織的に20万人もの女性を強制連行したとする米欧大手メディアなどの断定は、虚構としか思えない」 という見解を自身のブログで表明している。

 米側で詳しく調査をしたというヨン氏は 「米陸軍当局が戦時中の1944年にビルマで尋問した朝鮮人慰安婦たちも、自分たちは単なる売春婦 (プロスティテュート) であって強制連行などされてはいないと証言した」 と強調する。

 「現在の日本はアメリカの貴重な同盟国であり、平和主義や民主主義に徹した国だ。 その日本を慰安婦問題で米側が叩くのは友邦を弱め、敵性勢力を強めることになる」 とも語るヨン氏。 彼の発信力が、米国を中心にどこまで広がるか注目だ。


<週刊文春2014年11月13日号『THIS WEEK 国際』より>


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