産経新聞 10月31日(金)8時30分配信
「日本軍は朝鮮の女性たちを日本軍 『慰安婦』として戦場に連れていき、性奴隷としての生活を強要しました。 (中略) 『皇軍慰安婦』・『皇軍将兵への贈り物』 として望ましいのは、『朝鮮女で、しかも若いほどよい (15歳以下が望ましい)』 という軍医の報告により、朝鮮人女性たちが、『軍需物資』 として犠牲になったのです」
広島県教職員組合と韓国の全国教職員労働組合大邱(テグ)支部が昨年3月に共同で作成した 「日韓共通歴史教材・学び、つながる 日本と韓国の近現代史」 の記述だ。 日本側の執筆者は公立小・中・高校教諭ら8人。
この 「教材」 のまえがきなどには、現役の教職員が 「目の前の子どもたちに、両国の歴史を詳細にやさしく書こうと努力しました」 「授業の教材として積極的に活用していただくことも願っています」 と明記されている。
広島県教組は産経新聞の取材に 「実際に活用されているかどうかは把握していない」 と話すが、2月に増刷されており、教育現場に持ち込まれた可能性もある。
「教材」 には、こうも書かれている。
「『慰安婦』 の証言によれば役人や警察、軍人が暴力的に拉致していく場合もあったそうです。 その対象になったのはほとんどが十代の若い女性たちで、中には11歳の少女もいました」
広島県教組は取材に対し、「教材」 に書かれた記述は元小学校教諭の西野留美子の著書 『従軍慰安婦 元兵士たちの証言』 (平成4年発行) と 『従軍慰安婦のはなし』 (5年発行) に依拠したと説明する。
そのうえで、「吉田清治の証言をはじめ、朝日新聞の記事を根拠にしているわけではないので、朝日新聞が誤報を認めたとしても、修正するつもりはない」 とコメントした。
だが、西野は、朝日新聞記者時代に 「従軍慰安婦・邦人巡査が強制連行」 などの記事を書いた松井やより (故人) と関係が深く、松井が初代代表を務めた 「戦争と女性への暴力・日本ネットワーク」 (現バウラック) の現在の共同代表だ。
西野は松井が主催し、慰安婦問題で天皇と日本を 「有罪」 とした平成12年の 「女性国際戦犯法廷」 にも深く関わっている。
「教材」 の記述が西野の著書に依拠していることについて、現代史家の秦郁彦は疑問視する。
「歴史教材というなら、一次史料や専門家の論文に基づき、学説に照らし正しい記述でなければならない。 しかし西野は専門家ではなく、いわゆる “人権活動家” だ。 その著書に依拠したものは教材とは言いにくい」 (敬称略)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141030-00000580-san-kr
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